12月7日(土)より公開のドキュメンタリー映画『狂熱のふたり~豪華本「マルメロ草紙」はこうして生まれた~』にコメントが到着。公開記念トークイベントも決定しました。
<ふたりの奇才の妥協なき8年間の戦い>
桁違いの知性と独自の語り口で、エッセイ、文芸評論、小説、戯曲、古典の現代語訳、日本美術論など、膨大な作品を遺した作家 橋本治。その橋本がデビュー当時から共創を切望し、ダイナミックな構図と煌びやかな色彩表現で“現代の浮世絵師”とも称される異能の画家 岡田嘉夫。ふたりのクリエーターが既成概念を打ち壊して挑んだ前代未聞の豪華本「マルメロ草紙」、その制作過程をつぶさに記録した秘蔵映像がついに公開。
<いい大人が本気で遊ぶ、型破りな創作現場を目撃>
「美しければ、文字なんか読めなくてもいい」
『マルメロ草紙』の制作が始まった日、橋本は毅然と言い放った。文章を読ませることが本業にも関わらず・・・。橋本と岡田が目指したのは、アールデコの優美さに貫かれた途轍もなく美しい本。ふたりは互いを挑発しながらアイデアを出し合い、それが叩かれ揉まれ、変化し、定着する。そこに装丁家・編集者・製版オペレーター・印刷技術者・製本職人たちが加わって、それぞれのクリエイティヴ魂全開で表現を深めてゆく。驚くべき繊細さで目標に向かっていくヴィジュアルの鬼たち。その現場は、いい歳をした大人たちが本気で遊んでいるカッコ良さに溢れていた−−−。
監督の浦谷年良はこれまでに伊丹十三、宮崎駿、深作欣二らのドキュメンタリーを制作してきた。浦谷にとって永年の宿題であった本作の公開がついに果たされる時がきたが、橋本と岡田、そしてこの記録を浦谷にすすめた刈部謙一も、もはやこの世にいない。本作は亡き三人の男たちへ、敬愛とともに捧げられる。
公開にあたって、著名人からコメントが到着。俳優の竹下景子は「作家の言葉が、色彩が次々に変容して追熟する果実を見ているよう」、同じく俳優の柄本明は「笑いました。不良の集まりは一見和気あいあいなんだけど こわいなあ」と、本作に描き出される橋本らの様に驚嘆。編集者・読書案内人の河野通和は「出版界良き時代の「最後のあだ花」にしちゃいけない!」、ノンフィクションライターの柳澤健は「絵は精緻で優美でゴージャスでいやらしく、文字はカラフルに舞い散る。デザイナーもノリノリで、製版担当者もやる気満々。編集者だけがひとり青い顔。これはもう大人の文化祭でしょ!」と、豪華本が作られる過程の熱に圧倒された様子。
また公開にあたり、ポレポレ東中野での公開を記念して1週間連日トークイベントが決定。 1984年に橋本治が脚本を担当し、浦谷が監督を担当した『パリ物語~1920s青春のエコール・ド・パリ』に出演した竹下景子、柄本明や、本作にも登場する「マルメロ草紙」のデザイナー・中島かほる、 「はじめての橋本治論」著者・千木良悠子などが登壇予定です。
コメント
作家の言葉が、色彩が次々に変容して追熟する果実を見ているよう。
マチュアというの?これも一つの化学変化なのかなあ。
演劇もこんな風に深めていけたらいいなあ、と思いました。
ーー竹下景子(俳優)
笑いました。不良の集まりは一見和気あいあいなんだけど こわいなあ
ーー柄本明(俳優)
出版界良き時代の「最後のあだ花」にしちゃいけない!橋本治×岡田嘉夫に刺激され、「シン・狂熱のふたり」がX年周期で出てきてほしい!
ーー河野通和(編集者・読書案内人)
岩田専太郎と歌舞伎を深く愛する橋本治と岡田嘉夫はツーカーの仲。小説家が「採算度外視の豪華本をやらない?」と誘うと、イラストレーターは「やるやる!」と大爆発。
絵は精緻で優美でゴージャスでいやらしく、文字はカラフルに舞い散る。デザイナーもノリノリで、製版担当者もやる気満々。編集者だけがひとり青い顔。これはもう大人の文化祭でしょ!
ーー柳澤健(ノンフィクションライター)
「狂熱のふたり」を見て、ぶっ飛びました。ものすごい作家とものすごい画家がいて、ふたりが思い描いたことを実現できる人たちがいて、それを撮っていた人がいるって…。あらゆる意味で貴重な作品でした。
ーー恩田泰子(読売新聞編集委員)
インタビューは最小限、物語仕立ても分かりやすい演出もなく、映し出されるのは議論の様子と出来上がっていく作品ばかり。それだけで、ここまで見応えあるドキュメンタリーができるのかと驚きました。
ーー (「美術の窓」編集部)
公開記念1週間連日トークイベント
【日時】
12月7日(土)~ 12月13日(金)
12:00上映回 上映後トークイベント
【登壇者】(敬称略)
12月7日 (土)竹下景子さん(俳優)
12月8日 (日)柄本明さん (俳優)
12月9日 (月)柴岡美恵子さん、加藤久美子さん(橋本治の実妹)
12月10日(火)中島かほるさん(装帳家/ 「マルメロ草紙」デザイナー)
12月11日(水)千木良悠子さん(作家/「はじめての橋本治論」著者)
12月12日(木)柳澤健さん(ノンフィクションライター/小説宝石「ぼくらのふしぎな橋本治」連載中)
12月13日(金)松家仁之さん(作家 /「帰って来た橋本治展」編集委員)
※登壇者は予告なく変更になる場合がございます。
【場所】
ポレポレ東中野(東京都中野区東中野4-4-1ポレポレ坐ビル地下)
https://pole2.co.jp/
【チケット販売概要】
◆料金:一律 2,200 円
※各種割引・サービス料金適用、無料招待不可
◆チケット販売スケジュール
劇場窓口:ご鑑賞日 3 日前の劇場 OPEN~
劇場 HP:ご鑑賞日 3 日前 0:00~
【注意事項】
・場内でのカメラ(携帯カメラ含む)・ビデオによる撮影、録音等は固くお断りいたします。
・転売目的でのご購入は、固くお断り致します。
・全席指定となります。チケットをお持ちでない方はご覧になれません。
・登壇者および舞台挨拶は、都合により予告なく変更になる場合がございます。
・主催者側判断による中止の場合を除き、ご購入者様によるいかなる事情が生じましても、ご購入・お引換後のチケットの変更や払い戻しはできません。
・お申込み内容の変更、お取消し(購入辞退)は一切お受けできませんので、ご注意ください。
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※車いすをご利用のお客さまは車いすスペースでのご鑑賞となります。車いすスペースには限りがありますので、ご利用人数によっては所定のスペース以外でご鑑賞いただく場合がございます。また、イベントの内容やマスコミ取材により、所定のスペースからご移動いただく場合がございます。あらかじめご了承ください。